2024年7月2日(火)に第9回食品ロス削減推進会議が首相官邸で行われ、会議の委員である小林先生の随行者として私も参加させていただきました。首相官邸前には多くの警備員が目を光らせており、厳重な警備がなされていました。首相官邸に入ると、よくテレビやニュースで放送されている大臣が記者から取材を受ける広間を通り抜け、気が引き締まる重厚な雰囲気の中、会議室へと辿り着きました。
会議は、岸田総理大臣をはじめとする各省庁の大臣、多岐にわたる食品ロス排出や削減に関わる専門家の方々で構成されていました。会議開始前には委員の方々の名刺交換や各大臣への挨拶回りが行われており、社会人の人脈の広げ方を目の当たりにしました。
会議の参加者は20人いましたが、会議は27分という短時間で行われました。まず初めに、本会議から始動された「食の環(わ)」プロジェクトの考え方のもと、各大臣から約1分ずつ「食品ロス削減」・「食品寄付促進」・「食品アクセスの確保」に向けた関係府省庁や地方公共団体が一体となって取り組むための今後の方針についてお話がありました。その後、各委員からも1分弱で国に今後力を入れてもらいたい事項が話されました。
その中で最も印象的だったのは、小売り産業に関わる2名の委員から免責法の整備をお願いされていた点でした。免責法とは、フードバンクやドギーバッグ(外食店での食べ残し持ち帰り)協力店で食中毒などの事故が発生した場合でも、食品提供事業者側・飲食店側の責任が免除される法整備のことです。法整備がなされることで、食品寄付や食べ残し持ち帰りなど食品ロス削減に対する取り組みが一層促進されると考えられており、食品寄付量の多いアメリカやカナダ、オーストラリアなどでは既にこの法整備がされています。
また、多くの大臣から外食時の食べ残し持ち帰り運動に力を入れていこうというお話があったことに驚きました。実際に私が昨年、ゼミ活動の中で外食店に食べ残し持ち帰りに協力をしていただけないかと飛び込み営業に行った際、飲食店の方々は食中毒の危険性から食べ残し持ち帰りに消極的でした。日本でも免責法の法整備がなされることで、日本人の「もったいない精神」を後押しし、食品寄付文化が広まり、食品ロス削減がさらに進むことに期待したいです。
いつも小林先生がおっしゃっていることですが、改めてテレビやネット、新聞で見る情報は少し前の話で、最新の情報はアンテナを張り、学ぶ意欲を持って自ら足を運んで情報収集していかなければ知り得ないものであると実感しました。現地に行かせていただいたからこそ学べたことが多くあります。今回の学びや気づきを更なる学びの探求に活かしていきたいです。小林先生、貴重な場に秘書(?)として同行させていただき、ありがとうございました。
(家政経済学科4年 S.Rさん)
小林先生とS.Rさんが出席した会議の様子はニュース番組でも放送されました。